お客様の声収集ツールとは — できること・他の方法との違い・選び方
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お客様の声収集ツールとは何をするものか
お客様の声収集ツールとは、お客様への感想の依頼から、投稿の受け付け、掲載許諾の取得、内容の承認、ホームページへの掲載までを、ひとつの流れとして扱うためのサービスです。英語圏ではtestimonial collection toolと呼ばれるカテゴリで、日本でも少しずつ知られるようになってきました。
道具なしでお客様の声を集めようとすると、工程がばらばらになります。メールで依頼し、返ってきた感想をコピーし、載せてよいか口頭で確かめ、ホームページのHTMLを編集する。どの工程も単体では難しくないのに、分断されているせいで途中のどこかで止まり、結局「お客様の声」の欄が空のまま、ということが起こります。収集ツールの役割は、この分断をつなぐことです。依頼のリンクを送れば、投稿と同時に掲載の同意が記録され、承認した声がそのままサイトに並ぶ。工程がひと続きになっていることが、このカテゴリの本質です。
Googleクチコミとの違い — 集まる場所と名前の扱い
いちばん比較されるのはGoogleクチコミです。違いは優劣ではなく性質にあります。Googleクチコミは、Googleという第三者のプラットフォームに集まります。検索や地図にそのまま表示される強みがある一方、投稿はGoogleアカウントに紐づくため実名に近い形でしか書けず、表示の順番も見せ方も事業者側では管理できません。掲載許諾という概念もありません。投稿者が自分の意思で公開する仕組みだからです。
収集ツールは逆の性質を持ちます。声は自社の窓口に集まり、掲載するかどうか、どこに見せるかを事業者が決められます。表示名を実名以外から選べるものが多く、掲載の同意を取ってから載せる、という順番が前提になっています。検索面での露出はGoogleクチコミに及ばないかわりに、実名では書けない声を、許可を得た形で自社サイトに見せられる。この住み分けです。
手書きアンケート・自作フォームとの違い
紙のアンケートには、その場で書いてもらえるという確かな利点があります。ただし、集めた声をホームページに載せようとすると、手書きの文字を打ち直す転記の手間が生まれ、用紙に掲載同意の欄がなければ許諾も曖昧なままです。紙は「集める」道具であって、「載せる」までは面倒を見てくれません。
Googleフォームなどで自作するフォームは、集めるだけなら無料で十分に機能します。抜け落ちるのは、集めたあとです。掲載許諾をどの文言で取ったかの記録、実名・イニシャル・匿名という表示名の選択、公開前の承認、承認した声のサイトへの反映。これらを自分で組み立てるか、手作業で運用することになります。専用ツールとの違いは集める部分ではなく、「集めてから載せるまで」を誰が担うかにあります。
選ぶときの4つの観点
このカテゴリのツールを選ぶときに確かめたい観点は4つあります。ひとつめは、掲載許諾の記録です。同意のチェックがあるかどうかだけでなく、いつ・どの文言に同意したかまで残るかを見ます。あとから「そんなつもりではなかった」となったときに効いてくるのはここです。ふたつめは匿名対応です。表示名を実名・イニシャル・匿名から投稿者本人が選べるか。デリケートな商売ほど、この有無で集まる声の数が変わります。
みっつめは承認制です。投稿がそのまま自動公開される仕組みだと、事実誤認のある内容や個人が特定されかねない記述まで表に出るおそれがあります。公開前に一件ずつ確認できるかを見てください。よっつめは囲い込みの有無です。集めた声と同意の記録をCSVなどで持ち出せるか、解約したら声はどうなるか。やめる自由が確保されているツールは、続ける理由を機能で示し続けるほかないので、長く付き合う相手として信頼しやすいといえます。
日本語対応の現状
カテゴリとしては英語圏が先行しており、SenjaやTestimonial.toといった海外製のサービスが知られています。動画の声の収集など機能の幅は広い一方、画面や依頼文は英語が基本で、日本の商売にそのまま持ち込むには距離があります。日本語の商習慣では、依頼は敬語の丁寧さがそのまま事業者の印象になり、掲載には許諾をきちんと取る文化があり、イニシャルや匿名での掲載が自然に受け入れられています。この前提まで踏み込んで作られた日本語ツールは、まだ多くありません。
選ぶ際は、依頼文が日本語の敬語として自然か、掲載許諾の記録が日本の実務に合う形か、表示名の選択が日本のお客様の感覚に沿っているかを、無料の範囲で実際に触って確かめるのが確実です。なお、この記事を公開しているKoeWallも、このカテゴリの日本語ツールのひとつで、士業やサロンのようにGoogleクチコミに頼りにくい商売に向けて作られています。
よくある質問
お客様の声収集ツールは、何をしてくれるのですか?
お客様への依頼、投稿の受け付け、掲載許諾の取得、公開前の承認、ホームページへの掲載までをひとつの流れとして扱います。メールで依頼して返信を転記し、許可を口頭で取り、HTMLを編集するという分断された工程をつなぐのが役割です。掲載の同意が投稿と同時に記録され、承認した声だけがサイトに並ぶ、という順番が組み込まれています。
Googleフォームやメールでの収集と何が違いますか?
声を集めるだけなら、Googleフォームやメールでも代用できます。違いが出るのは集めたあとです。掲載許諾をどの文言で取ったかの記録、実名・イニシャル・匿名という表示名の選択、公開前の承認、承認した声のホームページへの反映を、自分で組み立てるか手作業で運用する必要があります。専用ツールはこの「集めてから載せるまで」を担います。
お客様の声収集ツールを選ぶとき、何を確認すればいいですか?
4つの観点をおすすめします。掲載許諾がいつ・どの文言で記録されるか、表示名を実名・イニシャル・匿名から本人が選べるか、公開前に一件ずつ承認できるか、そして集めたデータをCSVなどで持ち出せるか。とくに最後の囲い込みの有無は、長く使う相手を選ぶうえで見落とされがちな点です。